2024年1月18日 (仮訳)中国南部産のベニタケ科3新種 Liu, S. et al. 2024. Three New Species of Russulaceae (Russulales, Basidiomycota) from Southern China. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/10/1/70 [Accessed January 18, 2024] 【R3-11347】2024/1/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国福建省の亜熱帯林からRussula zonatus、R. junzifengensis、およびLactarius jianyangensisの3新種を記載した。 R. zonatusとR. junzifengensisはいずれもVirescentinae亜節に含まれ、担子胞子の装飾が孤立した疣状であり、前者は傘に黄金褐色の模様があり、襞が非常に密でであること、後者は傘が白色で浅く窪み、襞が僅かに密であることなどでそれぞれ特徴づけられた。 L. jianyangensisはZonarii亜節に含まれ、これら3新種はいずれも独自の系統を形成した。 中国福建省三明市明渓県夏陽郷紫雲村 (新種) Russula zonatus S. Liu & Jun Z. Qiu 語源…帯状の(傘の模様から) 【よく似た種との区別】 Russula brunneoaurantiaca アジアに分布する 傘表面に粘性を有する 担子器が比較的大型 担子胞子が比較的大型 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種と異なり子実体が帯褐橙色でのちに帯黄褐色~淡褐色に変色するという特徴を欠く 本種と異なり子実体表面が粘性でない 本種と異なり柄表面が平滑でない 本種より担子器のサイズが大きい 本種よりシスチジアのサイズが大きい nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula adusta(コゲイロハツタケ) 傘表面に粘性を有する 担子器が比較的大型 担子胞子が比較的大型 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくベルギーなどに分布する nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula nigricans(クロハツ) 傘表面に粘性を有する 担子器が比較的大型 担子胞子が比較的大型 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくドイツなどに分布する nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国福建省三明市明渓県夏坊郷Zhushe村君子峰自然保護区 (新種) Russula junzifengensis S. Liu & Jun Z. Qiu 語源…君子峰産の 【よく似た種との区別】 Russula pseudocrustosa 中国に分布する nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula indoalba アジアに分布する 形態的に類似している(識別不能なほど類似している) 子実体が帯白灰色 柄が棍棒形 担子胞子が楕円形 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種と異なり襞が柄に付着しないという特徴を欠く 本種と異なり柄表面に繊維を伴うという特徴を欠く nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula xanthovirens 中国に分布する nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国福建省南平市建陽市 (新種) Lactarius jianyangensis S. Liu & Jun Z. Qiu 語源…建陽産の 【よく似た種との区別】 Lactarius pallido-ochraceus 中国に分布する 柄表面に孔がほとんどなく、湿時脂っぽい 担子胞子に網目状装飾を有する nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が淡色 本種より担子器のサイズが大きい 本種より側マクロシスチジアの幅が広い nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius pallidizonatus 中国に分布する 担子胞子のサイズの範囲が重なる nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体が淡色である 本種と異なり子実体縁部が淡橙黄色である 本種と異なり柄基部付近が孔状 本種と異なり肉が帯白クリーム色である 本種より担子胞子のサイズが大きい nrLSU+ITS+mtSSU+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される